葉画家 群馬直美の身近な宝物 Vol.27 3月の肖像〈フクジュソウ〉

3月の肖像〈 フクジュソウ〉

ミツマタ

ミツマタの花

なんてオシャレなシャンデリア
紙(ファブリアーノ)/テンペラ
size:335mm×245mm
©NNaomi Gumma

フクジュソウ

フクジュソウ

フクジュソウ

フクジュソウ

旧正月を迎えて10日が過ぎた。

今日、月一ビオトープ園散歩に行くと、枯れ葉色の地面からフクジュソウの黄色い花が3つ顔を出していた。

1つは大きく開いて、残り2つは半分くらい開いている。よく見ると地面のところどころが赤茶色くふくらんでいる。

これから黄色い春の妖精たちが続々と地上に現れる。

「フクジュソウの花が咲いたよ」
と受付嬢のミカンちゃんに言うと、太陽のような笑顔で喜んでくれた。というのも先ほど、
「ビオトープ園のフクジュソウが今年はまだ咲いていないんです。枯れてしまったんでしょうか?」
と心配しきりのミカンちゃんに
「フクジュソウを夜な夜な植えにくる福々おじさんが今年は忙しいのかも」
とうそぶいていたからだった。

春の妖精たちの開花にわくビオトープ園を後にして、観音山山頂の高崎市染料植物園へ。

なんとこちらも満開のフクジュソウ。日当りのよいところのは花に加えて緑色の繊細な葉っぱもふさふさ。
こうなってくると、ちょっと趣きがない。やっぱり私は荒れ野のような大地から、こうむくむくっと起き上がったばかりのフクジュソウが好きだ。などと思っていると、

「フクジュソウの花は太陽の光を浴びると開き、パラボナアンテナのように開いた花の真ん中に日光を集め、その熱で虫たちをおびき寄せ受粉を完了させるんですよ〜」
と染料植物園の園長さん。

春の訪れをいち早く伝えるフクジュソウの黄色い花は、虫たちの冷えた体を温めるホットフラワーでもあったとは。

夏になると枯れ果て地上から姿を消すフクジュソウ。1年の大半を地下で過ごす。

フクジュソウの黄色い花を咲かせる福々おじさんは、地面の下にいたんですね。